皿山・小鹿田焼はいいぞ

駐車場はやや小高く、川筋に沿った地区全体を見渡せた。抜けるような秋空、集落を囲う小山の下には瓦屋根と、ところどころに煉瓦造りの煙突が並ぶ。ドコン、ガコン。静まりかえった山あいにどこからか響く鈍い音。若者が退屈そうにバスを待っている。この山里でつくられた陶器が、物流網に乗って全国へ渡っていく。



皿だ!

並んでいる!

皿だ!!

並んでいる!!

皿だ!!!

並んでいる!!!



大分県は日田のやや奥地に、皿山地区という小さな集落があります。日田市中心部から 15km ほど。レンタカーなら 30 分の距離ですが、バスで行こうとすると日田バスターミナルからは 1 日わずか 3 往復。一子相伝で技法を継いできた 小鹿田焼 という陶器の里です。



土を挽く唐臼がその辺で稼働している!

集落に響く音の正体

粘土もその辺にある!

水抜き中?

そして登り窯もその辺にある!

※公道上からの眺め

そしてもちろん……売っている!

こういうお店を見て回れる

これはもう社会科見学とかそういうものかもしれない。



福岡県は東峰村に「小石原焼」がありますが、小鹿田焼はその弟のような存在です。18 世紀初に小石原から陶工を招いたのが小鹿田焼の始まり。外から弟子を取らないスタイルのために現在まで技法がよく保存されているとして、重要無形文化財に指定されています。



お前はもしかしてコーヒーの概念なのでは?

コーヒー飲むのにしか使ってない

小鹿田と小石原といえば飛び鉋。

点々の柄が飛び鉋

※飛び鉋の技法については大正期に取り入れられたものであるらしい。



一子相伝ということもあり窯元は減っているようで、案内などでは「窯元は現在 10 9 軒」のような表記もありました。とはいえ 4 年前に登り窯を新しく造った窯元さんもあり、お店には若い人も見られます。



「皿山」とかじゃなくて「小鹿田焼」なのか……。

皿山自体が重要文化的景観指定の地区なのに主張がなさすぎる

集落の端から端まで一本道、ほんの 500m ぐらい。

おわかりいただけただろうか。

端っこに小鹿田焼陶芸館があるので、そこに車を置いて歩いて回れます。



行こう、皿山! 次は小石原だ!